オーリス調査

Auris

オーリス調査は、杭や転石等の地下構造物に打撃振動を加え、その反射波を測定することで対象とする地下構造物等の長さや大きさ、亀裂の有無を測定する探査手法です。
弊社では、測定から解析までを一貫して自社で実施しており迅速かつ精度の高い探査結果をご提供いたしております。

【概要】

  • ・オーリス調査(高周波衝撃弾性波探査法) とは、弾性波の反射現象を利用して、構造物の長さや健全度を非破壊で調べることができる調査方法です。

    ・従来の衝撃弾性波法は10kHz以下の周波数領域の弾性波を利用していますが、オーリス調査では10kHz~100kHzの高周波領域の弾性波を利用しているため、構造物の長さの他に、構造物内部の亀裂等の位置も検知できるのが特徴です。

    ・オーリス調査はNETISに登録され、「杭または構造物の動的診断方法」1)および 「自然構造物の形状診断方法」2)として特許を取得しています。また、(一財)先端建設技術センターより「オーリス(非破壊探査システム)」として先端建設技術審査証3)を取得しています。

  • 1)特許庁:特許第2877759 号、杭または構造物の動的診断方法(特許権者: 青木あすなろ建設(株)、H11.1.22 取得

    2) 特許庁 : 特許第2944515号、自然構造物の形状診断方法(特許権者: 青木あすなろ建設(株))、H11.6.25 取得

    3) 財団法人先端建設技術センター: オーリス(非破壊調査システム)、先端建建設技術・技術審査証、H9.3.17 取得

【長所】

  • ・調査対象物の端部が露出していて、受信センサーの取り付け、およびハンマー打撃が可能なら、簡便に長さを計れます。

    ・橋脚、PC杭PHC杭、場所打ち杭、H鋼杭、鋼矢板、松杭(条件によります)、石柱、岩盤での調査が可能です。

    ・弾性的に連続であれば、フーチングの下の杭や、コーキング(上部工)下の鋼矢板等の長さを計れます。

    ・長さが明らかな杭の場合、座屈、亀裂等の有無を調べることができます。

【短所】

  • ・測定誤差は、全長に対して概ね±5%です。

    ・測定結果は、調査対象物の弾性波伝播速度に影響を受けます。伝播速度が10%変われば、長さも10%変わります。

    ・コンクリート構造物の場合、コンクリートの劣化度合により伝播速度が大幅に変わります。

    ・対象物の径が細い場合(PHC杭、H鋼、鋼矢板等)、土圧の影響で伝播速度が20~30%変わります。

    ・降雨を含む水滴等が起震源となり測定ができなくなる場合があります。

【調査方法】

  • ・調査対象物の上端(受信センサー設置面およびハンマー打撃面)を、ディスクグラインダーで整形研磨します。

    ・調査対象物の上端に受信センサーを取り付け、センサーの脇をハンマーで打撃して起振します。

    ・ハンマーの大小、打撃の強弱を変えて起振することにより、再現性の高い反射波を見つけます。

    ・弾性波の伝播時間を計測します。

【成果】

  • ・以下のような反射波形図が得られ、この図を元に弾性波の往復伝播時間を読み取ります。